■ STORY ■

幻のスプリンター
(時を翔ける少女)


朝もやのたちこめる砂浜を全力疾走する少女を見つけた。日が昇ったころ、同じ場所にキミはいた。腕を力強く振り上げ、脚を大きく開き、宙を翔け抜けた。とっさにカメラを取り出し、感性のおもむくままにシャッターを押した。 キミは逃げも隠れもせず、ちょっとだけはにかんで白い波のなかに入っていった。一生忘れない…幻のスプリンターのことを。

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