プロカメラマン への

写真のテクニックから人生相談にいたるまで、柳沢雅彦が読者のさまざまな質問に答える好評のシリーズ企画「新・プロカメラマンへの道~唯我独尊Q&A編」は、 7月10日更新の「特別編」をもちまして一時中断させていただきます。 なお引き続き、読者の皆様からの質問は こちらのページ で受け付けております。 お寄せいただいた質問については、今後は短期集中連載という形で取り上げさせていただきます。

Q14 「写真が売れずにケンカを売られた!?」 バックナンバーはこちらのページからどうぞ

スナップ写真を道端に並べて展示・即売していたら、たまたま写真に写っているカップルと出会って「他人の写真で勝手に商売するな!」とクレームをつけられました。写っている本人の了解なく写真を売ってはいけないのでしょうか?
__ (東京都・27才・フリーター)

「どんな写真を売っていたの?」と聞いたら、夕日を前に仲むつまじいカップルが身体を寄せ合って砂浜に腰かけている写真とのことでした。

「どうやって撮ったの?」と尋ねたら、望遠レンズで引き付け効果を利用して撮ったとのことでした。「じゃあ、隠し撮りしたわけ?」と突っ込むと 「(写された)本人たちが、そう言えば、そういうことでしょう」と声が小さくなりました。

ちょっと間を置いて質問者は私に聞きました。「でも私が撮ったのは、肖像権で商売してる有名人じゃないんです。まったく無名のカップル。別に彼らでなくても良かったんです。たまたま、そこにいたから撮っただけ…」 彼の話に耳を傾けていたら、質問者とカップルとの口論の様子が、だいたい見当つきました。

「そもそも、どうしてケンカになったの?」という私の問いに「なんとなく…」との答え。「彼らと再会したとき、まずモデルになってもらったことのお礼を言った?」と私が聞くと 「相手の方が『なぜオレたちが写っているの?』と真剣な顔して尋ねたから、おかしくなって『目の前にある景色は、みんなのもの』と冗談めかして言ったら、いきなり血相を変えたんです」と質問者は答えました。

最近の若い人は、他人とコミュニケーションをとるのがヘタな人が多いようです。そればかりか相手に対する気配りもないし、思いやりもない。何かをしてもらっても咄嗟に「ありがとう!」の一言が出てこないのです。 「超ムカツク」「キレる」… 彼らの連発する言葉に、未熟な人間性が現れています。

私が質問者と同様の場面に出くわしたら、どう応対したかという一例をあげておきます。

「あっ、先日はモデルになってもらって、どうもありがとう。といってもボクが勝手に撮らせていただいただけですが…。ですから正確にはゴメンなさいですね。でも、おかげさまで、こんなにムードたっぷりのキレイな写真が撮れました。 モデルが良かったから、いい写真になったんだと感謝しています。本来ならば一声かけてから撮らせていただくのが礼儀なんでしょうけど、お二人のムードを壊しちゃいけないと思って、あえて声をかけませんでした。 もし、お気に入りならば、額装した写真を1枚ずつプレゼントさせていただきます。でも、こんな写真は恥ずかしいとおっしゃるなら、もう販売しません。いかがでしょうか?」

いつ、どんな場合でも、相手の気持ちになって考えることが一番大切なのです。






連載第15回 「プロが東京に群がる謎とは!?」 もぜひご覧ください




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