【特報】高山祭の至宝・谷口与鹿 生誕200周年記念出版 刊行決定

お寄せいただいた質問の一部にお答えしております

今回の書籍は写真集ですか?
いいえ。写真集ではございません。日本三大美祭のひとつ高山祭や飛騨高山の原風景などの写真につきましては広くインターネット上において無料で公開する方針を貫いてます。

どのような内容の書籍なのですか?
高山祭や飛騨高山の原風景などの写真を撮影した際の舞台裏について初めて披露しております。 当ホームページに掲載された写真を、より味わい深く楽しんでいただく内容となっています。

これまでの連載企画で読んだものと同じ内容ですか?
一部は当ホームページで人気のあった連載記事を再編集して収録していますが、この書籍でしか読めない書き下ろしが大半を占めています。 書籍の冒頭「ごあいさつ」を参照ください。

書店で購入可能ですか?
もちろん全国の書店で予約、取り寄せが可能です。詳しくは こちらの書籍情報 をご確認ください。 早く確実に入手されたい場合は、Amazon などネット通販が便利です。

図書館でも読むことができますか?
採用の可否につきましては、各図書館ごとの個別の判断になります。最寄りの図書館に直接お問い合わせいただき、ご希望でしたら採用のリクエストを窓口に出していただければ幸いです。

ホームページで読めるようにしてもらえませんか?
大変申し訳ございませんが、そのご期待には添いかねます。全254ページにおよぶボリュームとなっており、 容易には掲載できる分量ではありませんので、あしからずご了承ください。

これを機に今後とも写真の入門書を出す予定はありますか?
ございません。フイルムからデジタルへ、そしてスマホへ・・・大きく時代は変わりました。これは柳沢雅彦が後の世に残す最後の写真の奥義書となります。

カメラ雑誌のようにライト感覚で読み流せる本ですか?
読み方については十人十色ですが、ソファーに寝転がってポテトチップスをかじりながら読み流すのは、ちょっと難しいかもしれません。ハードカバー上製本の「永久保存版」です。

「谷口与鹿」ではなく「柳沢雅彦」が読みたいのですが⋯
今回は谷口与鹿の生誕200周年記念ということで、 著者・柳沢雅彦が心の師と仰ぐ稀代の天才彫り師の生涯を描きました。随所で谷口与鹿と柳沢雅彦は「一心同体」となっております。














書籍の本文「ごあいさつ」より抜粋


縁あって高山祭の至宝、谷口与鹿の生誕200周年を記念する書籍を刊行させていただく運びとなりました。出版にあたり、快く取材にご協力いただいた皆様に、厚くお礼申し上げます。

本書の構成は大きく分けて、5本の柱で成り立っています。

第1部は写真家、柳沢雅彦の自叙伝「谷口与鹿との想い出」です。春の高山祭で与鹿の龍の彫刻を見て深く感動した小学生が、夢のなかで土下座して弟子にしてもらうところから物語が始まります。大学生になった主人公は師匠に説得されて彫刻の道を断念しますが、ここでふたりの関係が終わるどころか、まったく別の人生が用意されていました。彫刻の世界を超えて、より深く与鹿と関わることになってゆくのです。著者の少年時代から物語が始まっているため、まだ漢字を知らない子どもたちにも不自由なく読んでもらえることを願って数多くのルビを付けました。

第2部は「飛騨高山の天才彫り師とPX3金メダリストの時空を超えたコラボレーション」です。与鹿の助言により写真の道に進んだ著者が、飛騨の匠の頂点に君臨する谷口与鹿の魅力を独自の視点と視角から熱く語ります。

第3部は「師匠と弟子の至福のひととき(プロムナード)」です。夢のなかで弟子が江戸時代にワープしたり、師匠が現代に遊びに来たり。そこで生々しい会話も交わされます。ただの夢なのか、はたまた現実なのか。城山や宮川の美しい舞台で繰り広げられる特訓…写真がどんどん増えていくにつれて著者も「これは本当に自分がシャッターを押したのだろうか」と首をかしげます。

第4部は生誕200周年を記念して執筆された論文集「谷口与鹿の謎なぞ」です。稀代の天才彫り師の私生活や生涯は依然として謎に包まれていますが、あえて著者は夢のなかで見たこと、聞いたことをもとに史料を数多く読み解きながら、はたして真相はどうだったのか…と鋭く切り込みます。これまでの定説をひっくり返すような内容も含まれており、生誕200周年の節目を飾るのにふさわしい内容の論文を目指しました。

第5部は「谷口与鹿から弟子の柳沢雅彦へ そして数多(あまた)の孫弟子たちに贈る言葉」となっています。いつも著者が師匠から聞かされた言葉をアトランダムに書き綴ったものです。与鹿の言葉は弟子の私を写真家に育てました。そして、さらには与鹿の孫弟子の夢を叶える糧にもなっています。ひとりでも多くの人たちの心の支えになれば幸いです。


柳沢雅彦


※ウェブ掲載用に一部再編集しています



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