語録 写真家・柳沢雅彦 世界

21世紀を迎え、いま写真界では銀塩とデジタルとの間で激しい綱引きが繰り広げられています。これほど「写真とは何か?」が問われている時代はなかったと思われます。 写真家・柳沢雅彦が1つのテーマを追いかけ写真集を上梓するまでの心の葛藤を綴る「語録」には、新しい時代を切り開いていくためのヒントが隠されているかもしれません。その走り書きの一部を本邦初公開いたします。  (企画・構成/西野かおり)
写真集「夢のつづき」(2002.5.25発行) のころ
「いわゆるアイドル写真集っていうのは、ソロもユニットも女の子を人形のように扱っている。だから、みんな同じ顔。でも僕は、生身(なまみ)の人間として描きたいんだ」

「僕が目指すのは、どこまで女の子の素顔をストレートに表現できるか」

「自分がそれぞれの女の子を初めて見た瞬間のイメージを大切に温めて物語を作り、そのヒロインとして登場させてみたい。つまり[僕の感性×女の子の表現力=写真集]だ」

「十人十色という言葉があるけれど、個性豊かな10人の美少女を集めて10編の夢物語を紡いだら、なかなか面白いオムニバス形式の写真集ができそうだよ」

「夢のつづきは、それぞれの女の子が自由に考えればいい。この写真集は彼女たちにとって夢の入り口にすぎないんだ」

「僕がしてあげられることは、夢を追いかける少女たちにチャンスを与えることだけ…。それ以上でも、それ以下でもない」

「もし彼女たちが僕に助けを求めてくるなら、できるかぎりのことはしてあげたいと思う。しかし僕は彼女たちに何の強制もしないし、後追いもしない。いい意味での自由放任主義を貫きたいんだ」

「夢のない人生は闇だ。老人ならいざしらず、若いうちは積極的に夢を追いかけなきゃ、つまんないよ」

「芸能界に限らず、人間、夢を叶えるのは本当に難しい。でも誰かは夢を叶えている」

「スポットライトが強く当たっている人ほど、影の部分は暗くて長い」

「今の晴れ舞台を忘れずコツコツ真面目に努力すれば、必ずもっと大きな夢も叶う。しかし油断すれば、たちまち転落する。一番重要なのは悪いヤツにだまされないことだ」

「闇を知ることで初めて光を知る…というのも名言だが、僕は自分とかかわりのあった女の子には絶対に苦労をさせたくない。 だから嫌われてもいいから人生の先輩ぶって厳しく言う。感謝されるのは僕が死んでからでも十分だ(笑)」

「ずいぶん冷酷なようだけど、僕は美しい瞬間にしか興味を示さない。だから、もし一度もシャッターを切らなかったら、黙って帰ってほしい。残念ながら、あなたには才能も可能性もないということだ」

「はっきり言おう。あなたの彼氏以上に、あなたを魅力的に撮ることなどできっこない。ただ僕はプロだからテクニックによって、あなたを美しく輝かせることくらいはできる」

「いい写真が撮れるかどうかは結局のところ、あなたと僕との心の波長が合うかどうかだ。成人式の記念写真を撮るわけじゃないから、窮屈なポーズなんかしなくていい。でも、あなたの心の奥底までも写しちゃうから、油断しちゃいけないよ(笑)」

「必ずしもカメラに向かって微笑んでくれなくてもいい。喜怒哀楽のどれかが出ていれば、それだけで大成功。 ぎこちない作り笑いをするくらいだったら、憎しみを込めて僕を睨んでごらん。その瞬間にキミは女優になる(笑)」

「いちおうスタイリストに衣装を用意してもらったけど、本番では自分の好きな衣装を着てもらって結構。たとえ、どんな格好でも、いい写真を撮る自信はあるよ(笑)」







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