柳沢雅彦 特別インタビュー

~ 「ふるさと飛騨高山写真展」を振り返る ~
(インタビュー&まとめ/岡本彩香)


Q.柳沢さん、1年間どうもお疲れ様でした。 写真展が始まって315日目の11月11日には1000万人を突破するなど順調に来場者の数は伸び続けました。ロングランの写真展が無事に完結しましたが、今のお気持ちは?
A.飛騨高山の春夏秋冬を独自のカメラアイで詩情豊かに描くという当初の約束を果たせて正直ホッとしています。 実は、写真展の直前まで迷っていました。テーマを日本の三大美祭の高山祭だけに絞るか、あるいは繊細な四季の表情を追うか…。
さすがに1年もの写真展は長丁場です。途中で投げ出したくもなりました。 それでも最後までやり抜くことができたのは、ずっと写真展を楽しみにしてくださった皆様からの温かい励ましのおかげです。

Q.写真展の来場者数の感想は? ちなみに予想は何人くらいだったのですか?
A.春や秋の高山祭だと国内外から1日に10万人もの観光客が高山を訪れます。 私の写真にもありましたが、身動きできないほどの混雑ぶりを知っていますので、特に写真展の来場者の数には驚きません。 来場者は最高でも100万人くらいと私は予想しました。 でも毎月100万人が見に来てくだされば、再生回数は年間で1200万回にも達します。
来場者の数をリアルタイムで公開してきましたので、ライブ感覚でご覧になれたと思います。 新聞や雑誌などの紙媒体と異なり、ネットのような電子媒体は上昇気流に乗れば、再生回数はぐんぐん伸びます。 いつでも誰でも入場無料というのが良かったのでしょう。 やはり世界じゅうから注目される国際観光都市・飛騨高山だけのことはあります。
写真展の再生回数より私が興味を抱いたのは、海外と国内では評価される写真が異なるという点でした。 ためしに「Masahiko Yanagisawa」と「柳沢雅彦」の両方をYahoo!とGoogleで順番に画像検索してみてください。 お国柄の違いが鮮明ですよね。

Q.なぜインターネットで写真展を? 今回の写真展に込めた柳沢さんの願いをお聞かせください。
A.かつて東京・銀座のキヤノンサロンでダンスの写真展「夢の時間(とき)――柳沢雅彦のShall we ダンス?」を開催し、大成功でした。

※ダンス写真展の関連画像はこちら



あちこちから脚光を浴び、それがきっかけで月刊ダンスビュウの表紙の連載を丸18年間も担当することにもなりました。

※柳沢雅彦が連載したダンス雑誌の表紙画像はこちら



ところがダンスの写真展では、最後の最後に悲しい出来事がありました。
私の写真展が終了した直後、息を切って会場に駆け込まれた上品なご婦人がいらっしゃいました。 次の方の写真展の準備があるので、すでに慌ただしく私の写真の撤収作業が始まっていました。 もう壁には1枚も写真は展示されてなく収納するためにフロアに並べられていました。
「えーっ。もう写真展は終わりなんですか? せっかく着飾ってきたのに準備に時間がかかっちゃって…」
肩を落とし涙を浮かべられたご婦人は、うずくまり、愛おしむように私の写真を眺めていらっしゃいました。
本当に申し訳なく、私は何度も何度も「すみません」と頭を下げました。 丁重にお詫びしながらも、こんなに私の写真を待ち焦がれてくださったお客様がいらっしゃったことに感激しました。
帰り際「次回の写真展は、見たい人がいつでも見れるようにしてくださいね」との念押しのお言葉を頂戴しました。
いつでも、どこでも、誰でもが好きな時間に自由に見れる写真展を開催してみたい。
あれから20年が経ちました。今回インターネットという新しい形の写真展で、あの日のご希望に沿えたのでは…と自負しております。 私の心の奥に突き刺さり、幾度も幾度も疼いてきたトゲの痛みから、ようやく解き放たれました。

※文章の中で、ふるさと飛騨高山写真展の 来場者数 とは、ネット上での再生回数のことです。

引き続きインタビューをお楽しみください








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