高山祭の至宝 生誕200周年記念出版 「谷口与鹿」刊行決定!
PX3金メダリスト柳沢雅彦が心の師と仰ぐ天才彫り師・谷口与鹿に捧げる記念出版
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PX3金メダリスト柳沢雅彦が描く高山祭の天才彫り師・谷口与鹿の世界
~ 谷口与鹿からの贈り物 ~

カメラを持って飛騨高山の城山や宮川を散策していると、どこからかたくさんの鳥や動物、虫たちが待ちかまえたように目の前に姿を現します。 かつて出逢った記憶があるのか懐かしげな表情を浮かべて、じっと見つめてくるのです。

もしかしたら夢でも見てるのかな。不思議なこともあるものです。 まあ、夢でも現実でもいいけれど、この調子だと、お互い会話できるかもしれないぞ。相手の表情や仕草を眺めていると「私のポートレートを撮ってください」そう私に訴えているように見えました。

微笑みながら「どなたの紹介ですか?」と尋ねてみると「谷口与鹿さんです」相手は、よどみなく答えます。これには驚きました。なぜならば江戸時代に高山祭の屋台彫刻で腕をふるった稀代の彫り師こそ私が尊敬する師匠です。 鳥や動物、虫たちが、どうして私の師匠の名前をすらすら口にできるのでしょうか。

「天才彫り師の谷口与鹿なくしてPX3金メダリスト柳沢雅彦なし⋯」そう言いきっても決して過言ではないでしょう。与鹿は私にとって小学生の頃から絶対的な神様のような存在でした。
「師匠の紹介なら謹んでお受けいたします」親しみを込めて、笑顔でカメラを構えます。

人間である私が、なぜ鳥や動物、虫たちと自由に会話できるのかなんて野暮なことは聞かないでください。すべて白昼夢の世界ですから⋯(笑)

自然界からやってきた訪問客らは何のためらいもなく、ありのままの素顔をレンズにさらし、けなげにモデルを務めてくれました。 いつだって私は森羅万象をありのままに複写しているだけです。しかし人間に限らず、鳥や動物、虫たちでもモデルが良いと写真が輝きます。 絵になるかどうかは、被写体次第というわけです。

絶妙なタイミングで次から次へと私のもとを訪れる素敵な仲間たちは、もしかしたら本当に谷口与鹿からの使者だったのかもしれません。

師匠の偉業を後世に語り継ぐのが残された弟子の使命です。 私は写真家としての立場から、天才彫り師の名作を世界じゅうの人々に見ていただこうとインターネットで全世界に発信する決意をいたしました。 私の純粋な気持ちを察した谷口与鹿は、ホームページで師匠と競演する弟子のために、わざわざ自然界のタレントたちをモデルとして派遣してくれたのではないでしょうか。

ようやく完結した「ふるさと飛騨高山」の写真を眺めていたら、どれもこれも与鹿からの心温まる贈り物のような気がして胸が熱くなりました。 師匠の粋な計らいに深く感謝しております。

                
2020年6月17日  柳 沢 雅 彦











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